第1話 新城フォレストガーデンのはじまり

キセキの軌跡

●2019年2月11日(建国の日)

新城フォレストガーデンはこの日から始まりました。

3年前(2017年)の夏。

和歌山にある川に遊びに行った時、
川の綺麗さに感動して話していると、

徳島県に住む友人のカズさんが言いました。
「オラの村の川も同じくらい綺麗ですよー」

徳島県南部は日本で1番自殺率が低い
地域としても知られています。

よく泊まりにきてくれる親戚のようなこのカズさん、
僕らより10歳くらい若いのですがいつも穏やかで落ち着いている。

友人の故郷を見てみたい。

そこで、徳島県南部にある宍喰町に
家族、友人たちと二泊三日で遊びに行きました。

友人の生まれ故郷、宍喰町の綺麗な海、川、山、
そして神社など特別な場所を案内してもらい、
夜は二日間とも焚き火を囲み語らう豊かな時間になりました。

宿のオーナーさんは元プロサーファーで移住してこられた方でした。

そして僕達夫婦にとてもご縁のあるトゥラシー
(ホーリーバジル)を育ててハーブとして出荷もされていました。

それだけでも深いご縁を感じたのですが、
最終日、偶然とは思えない出会いがありました。

その地域で自給自足に近い状態で暮らすあるご夫婦の家で行われる
小屋作りのワークショップに行くことになりました。

ご夫婦は僕と同じ年齢。

旦那さんはもともと東京で大きな仕事をしていて、
毎日六本木で飲むような生活をしていましたが、

「現代人は“働く”ことはできても、
“暮らす”ことができていない。

働くことで暮らしは豊かにならない、
暮らしが豊かだから働くが豊かになる。」

と気づき徳島に移住した方でした。

夫婦で古民家に住み農作物を育て、
自分たちだけでは食べきれないもの、
溢れたものを人に提供して暮らしていました。

この夫婦の元には全国各地から年間200名を
超える人たちが泊まりで遊びに来るそうです。

その豊かな暮らしぶりに皆が遊びに行く理由がわかりました。

僕自身、働くことで以前より物質的に豊かになっても仕事中心で
日々を丁寧に暮している感じがしていなかったこと、
大切な人と過ごす時間の少ない生活に違和感を感じていました。

古民家で丁寧に日々の食事や生活をしながら、
自分たちで消費しきれない農作物を
他の人に提供して暮らす夫婦の生き方をみて、

僕は豊かに生きるためにの順番を
間違えていたことに気がつきました。

そのことに気づいた瞬間、隣にいた妻と目が合い
「生き方が決まったね」と確かめ合いました。

その選択は、

テンションが上がってやると決める時とは違う、

内側は静かで淡々としながらも、腹落ちする、
この道でいいと深いところで決まる感覚でした。

この”決める”でなく”決まる”感覚は今でも忘れられません。
夫婦の意識が一つになった瞬間でもありました。

先祖が残してくれた大地を活かし、
そこでの暮らしを楽しもうと決めると、

その後、
不思議な出会い、出来事が起き始めました。

働くことで暮らしは豊かにならない、
暮らしが豊かだから働くが豊かになる。